モノリス とは ーロクでなし魔術講師と禁忌教典
今回も漫画、アニメ、ラノベに登場する言葉を解説していきます。
今回紹介するのは、「モノリス」です。
「巨大なモノリス型魔導演算器が何台も据えられ、人や動物などの膨大な遺伝情報や魂情報の解析を行っている部屋。」
これは、富士見ファンタジア文庫『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』の3巻に登場する一文です。
遠征学習で2年2組が訪れた帝国白金魔導研究所内を描写するシーンでこの一文は登場します。
モノリスは、古典ギリシア語の単語μόνος (monos)「一つ」とλίθος (lithos)「石、岩」の複合語μονόλιθος (monolithos)の古典ラテン語形monolithusを語源としています。
よって、一枚岩を表す言葉であり、幾つかの山々のように一枚の塊状の岩や石から成る地質学的特徴を表すものです。
しかし有名なのは、「2001年宇宙の旅」というアメリカ映画に登場するモノリスです。そこではモノリスは、石柱状の謎の物体を指します。
大事なのは、この映画に登場するモノリスが、「石柱状」であることと、「人工物」であることです。
一般的なモノリスは自然物を指し、形も様々です。
しかしロクアカでこの言葉が使われたシーンでは、人工物であるとされています。また、「モノリス型」と書かれていることから、魔導演算器の形を読者にイメージさせようとしていることが分かります。
よってこの文は、石柱型の人工物であるモノリスを示していると考えられます。
また、映画の中でのモノリスは生物の進化に携わっていました。その点も、白金魔導の研究内容と重なるところがありますね。
今回はここまで、ではまた次回ー!
ー本日のラクガキー
今回も本文と全く関係ない落書きを一つ置かせていただきます。
がっこうぐらし4巻22話の扉絵。大人っぽいめぐねえが儚く描かれた大好きなイラストです。